私の髪はハワイがお好き
- vivstudio
- 6月25日
- 読了時間: 3分
更新日:8月19日
気づきは、6度目のハワイで

ハワイ渡航6回目にして、初めて気づいた。
2025年の春、あの風と太陽のもとで、私は40年以上抱えていたコンプレックスの一つと静かに決別した。
——私は初めて自分の髪が好きになったのだ。
子どもの頃からずっと悩みの種だった髪質。
中途半端に強いクセ毛は湿気で広がり、うねってまとまらない。
セットしてもすぐ取れてしまうし、前髪なんて小学校の中学年から、ずっと「無理」だった。
どんな髪型にしても印象があまり変わらなくて、まとめ髪が定番スタイルになっていた。
でも、ハワイの空気の中で、その髪が…なんだか様になっていたのだ。
ナチュラルで、リラックスしていて、どこか少しだけゴージャスで。
巻いてもいないのに、自然なウェーブがちょうどいい。
風になびくその姿が、まるで“はじめからこうだった”ように、しっくりくる。

日本では“整えなければならない”と思っていた
日本の湿気では広がりすぎるし、乾燥すると中途半端にうねる。
きちんとして見えない、暑くておろせない。だからまた結ぶ。
どこかで、「髪はサラサラのストレートであるべき」という価値観に縛られていた。
でも、それって誰が決めたのだろう?
シャンプーのCM? 美容雑誌?
クセ毛やうねりは悪者で、まっすぐで光る髪だけが「美しい」とされる、その刷り込み。
だけど私は知ってしまった。
私の髪は、ハワイではのびのびと“そのまま”で美しいということを。
「感じること」に素直になっていく日々
実は数ヶ月前から、私は髪を伸ばしている。
これまでの人生で率先してロングにしようと思ったことなんて、ほとんど無かったのに。長くするのは、あくまでも、まとまらない髪を結ぶためだった。本当は短くしたいけど、短いとまとまらないから、という消去法。
ところがなぜか、今は長く伸ばした髪をおろして、軽くウェーブをかけて、ニュアンスのある、リラックスした、少しだけ女っぷりの上がった自分になりたくなっている。
自分でも、理由がわからなかった。
けれど、陰陽のバランスを学び、身体に向き合う時間を重ねるうちに気づいたのだ。
それは理屈ではなく、「身体と心のサイン」「本能が発する願い」だったのだと。
髪を結びたくない。頭にエネルギーがこもる感じが嫌なのだ。
短くする、髪をまとめるのは陽のエネルギー。仕事をしていると、どうしても陽(男性的な)のエネルギーが強くなる。過多になりすぎたそれを、無意識のうちに調整しようとしていたのだと。
今、私は初めて「陰の状態=解き放つ」ことを求めているのかもしれない。

自然体でいられる場所を知ること
日本ではノースリーブを着るのも躊躇していた。
ムダ毛の処理、二の腕の弛み、人との距離感——
そんな些細なことが気になって、着たい服も自由に選べなかった。
でもハワイでは、どうでもよくなっていた。
南国の大らかな空気が、私の細かい“気にしすぎ”を溶かしてくれる。
ナチュラルな髪をただおろしているだけで、じゅうぶん満ちていた。
——こんな自分でいられる場所がある。
それを知ってしまった今、「髪がキマるからハワイに住む」という発想さえ、
ちょっと真剣に考えたくなっている。
自分のままで美しいと思えること
私が一番ナチュラルな状態でいられること。
それは、人生において想像以上に大切なことなのかもしれない。
誰かの美しさの型に無理やりはめ込まれず、
自分が心地よくいられる場所、在り方を選んでいく。
私の髪は、ハワイがお好き。
そう思えることが、今の私をひとつ軽くした。




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